ホチキスで紙を綴じる位置

たまにそれを知らない新人をイジるネタとして丁度いいのだけど、「用紙を縦にするときはホチキスは左上で綴じ、用紙を横にするなら右上で綴じろ」という社会のお作法がある。
あれは、最終的に「この法則に従えば縦横混在で重ねたドキュメントも同じ綴じ向きのポリシーが採用でき、整合性が取れて良い」ということになるのだけど、「それは用紙縦置きで右上綴じ、横置きで左上綴じのポリシーを採用した場合も同じでは?」というと然に非ず、JISX4051「日本語文書の組版方法」の「7.3 とじの方向」でどちらを綴じるのかが決まる。
http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html


曰く、「とじの方向は,縦書きにおいては,右とじとする。横書きにおいては,左とじとする。」、から、用紙縦置きで文字を横に書く場合は左上というか、左を綴じるのが正しい。これは要するに市販の本や雑誌の綴じられている場所に関するアレ。


文字方向が横書きであるのが標準の組織にいる場合、用紙を横方向に置いて横書きの場合はというと「横書きにおいて,ブロック類を横向きに回転させて配置する場合は,左回りに90度回転させて配置する」から、綴じ方は一見右上だろうが左上だろうがどちらでも良い様に見えるが、ただし「左回りに90度回転」から、縦横混在の資料でどこか1点をホチキスで止めるなら、用紙横置きの紙は右上を綴じる事を標準としているほうが縦置き横書きの用紙の左下が止まっているとかいうマヌケなことをしないので良いでしょ?という理屈で右上を良しとすることが出来る。
逆に、めったに無いだろうけど「用紙を縦方向に置いたときも文字方向は普通縦書きでしょ?」という文化の組織にいる場合は、横置きの用紙は左上を綴じることが正当化される。