GOTH
http://www.amazon.com/dp/1427811377/
別に大した読書量を誇っているわけでもないが、私が一生の内に読んだ小説で何が一番面白かったかと問われれば真っ先に挙げるのが乙一の「GOTH」。
英訳小説を読むのを趣味にしてから数年、思い出しては探していたのだけども、先日ようやく見つけ(参照)、本日読了。読むのは10年ぶりなのだけど、案外ストーリーは覚えているもので推理小説的な部分で楽しめるというのはあまりなかった。その前に漫画版の英訳本を読んでいた事もある。
それでも面白い。プロットは知っていても小説を読む楽しみというのは人物の心理描写とか、ディテールの部分は大きいよなあと。
個人的な嗜好として、
- 可憐な美少女は登場するがエロはない
- 舞台は現実世界からかい離していないのだけどすごく非日常
- 推理小説で、名探偵役は名探偵である
- 社会風刺が無く、純粋に物語の面白さを追求している
- 主人公は世間一般から隔離されている、または受け入れられない
上記に合致する小説は大体面白い。北村薫とかも好き。
乙一氏も指摘しているけど名探偵小説の名探偵は人間じゃなくMonsterとして描写されている方がよりそれっぽい。